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2015年8月10日月曜日

治験ってなんだ

新しい薬を人に使って有効性を確かめる試験のことで、
これをしないと厚生労働省が薬を認可してくれません。
先日書いた「エクリア」という吸入剤の薬の情報を調べた時にも、
やはりこの臨床試験の結果が書かれていました。
何人に使って、プラセボと比較して、症状の改善があったか、
どんな副作用が何人に出たか、という情報です。

治験には、元気な人で実験する場合と、病気の症状を持った人で実験する場合の
2種類があるようです。
元気な人の場合は、アルバイトです。
昔いろいろと怪しい仕事をしている同級生がいまして、
彼はそういうアルバイトを探しては、病院での治験を紹介していたようです。
報酬がいいので、大学生などのバイトに困ることはなかったようです。
今ではそういうバイトをネットで募集しています。
報酬は1泊1~2万円、薬を飲んで、ごろごろしていればいいのです。
http://chiken-annaijo1.com/obo1.html
薬を飲んで、そのあと血液検査などの簡単な検査があるようです。

薬ができるまでには、
   基礎研究→非臨床研究(動物)→治験、となります。
  治験は、第1相試験・・・少数の健康は人で試験
        第2相試験・・・比較的少数の患者で試験
        第3相試験・・・多数の患者が参加、プラセボとの比較が行われる
これが終るとやっとデータを集積して、厚労省に承認審査を要請します。
発売された後にも、製造販売後臨床試験、というのもあります。
http://www.kyorin-u.ac.jp/hospital/medical/patient.shtml

これが終るまでに、何年もかかるわけです。
日本の検査は海外に比べて異常に長くかかりますからね。
今、AIさんの出ているテレビCMで、ALSの新薬を早く使いたい、というのもを
地下鉄のテレビで流していますが、申請されてから、患者に届くまでの時間が
長すぎるのです。
患者はとにかく使ってみたいのです。

患者が参加する臨床試験に、立候補することはできます。
私にもチャンスがあるかもしれません。
しかし、薬にあった病状、年齢、などの条件が合えば、の話です。
もちろん、治験を行える病院にかかっている必要がありますし、
その病院は、緊急対応ができる病院でなければいけません。
治験の参加者は病院のポスターや、ホームページなどで募集しているそうです。
http://www.ebara-hp.ota.tokyo.jp/bumon/rinnsyousiken.html

地理的にその病院に通える、というのも条件になります。
アメリカではネットでNTMの新薬の治験に参加したい人を募集していましたけど。
(アミカシンの吸入薬だったかな)
条件はまず病院に来られる人、となっていました。
飛行機に乗ってでもいいんでしょうか?

治験では、薬代、検査費用は製薬会社が払ってくれます。
新しい薬を真っ先に使えるチャンスでもあります。
でも、私がいつもブログで書いている、プラセボ問題があります。

さっきも書きましたが、第3相試験では、本当の薬と、プラセボの比較が必要です。
当然全員がプラセボじゃない方を希望するので、
プラセボかどうかは、診察する医師にも教えないのだそうです。
この実験に参加する人に、なんて説明するのかはわかりませんが、
当然、参加したい、と思うような説明があるのでしょう。

プラセボ効果、という言葉があるように、新しい薬だ、と思っただけで、
結構病気が回復する、ということがおきるようです。
ということは、患者はこれが本当の薬だ、と信じて飲んでいることになります。
おいおい。
そして、ほとんどの薬の説明には「プラセボよりも、明らかに症状が改善した」
などとと書かれています。
良い薬なら、プラセボより、本当の薬を飲んだ人は、ずっと病状が良くなっているはずです。
ですからプラセボを飲むことになった人は・・・・
それでも、新しい薬のために、参加する、という志のある人がいる、っていうことです。
本当にありがたいことです。
さらに、薬の説明には、この薬をやめたら、症状が悪化した、
という説明の書かれていることすらあります。
薬を飲む期間が決まっているので、しかたがありませんが、
患者にしてみたら、ちょっとたまらない思いがします。

でももし、治験の話がきたら・・・・参加してみたいです。

蛇足ですが、さきほど書いた怪しい仕事をしていた同級生は、
その後しばらくは、ねずみ講で成功して、月に数百万を稼いでいたらしいです。
ねずみ講のトップ、社会の害虫です。
今は何をしていることやら。

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