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2015年12月5日土曜日

レチノイン酸が肺の組織を再生する 

レチノイン酸はトレチノインとも言われて、
アメリカではしわ、にきびの治療薬としてFDAに認可されていて、
若返り薬として一般的に使用されているものです。
これらは軟膏なので、これとはちょっと違うものです。
レチノイン酸はビタミンA(レチノール)の活性代謝物で、食事で摂取できます。
興味のある方は、下のサイトをお読みください
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2695612/

と丸投げしたのも、実はこのサイトは難しくてよくわからないのです。
概要がなんとなくわかっただけでは、文章になりません。
まず病理の話がよくわかりません、それでも唯一わかったことは
「肺気腫のネズミを使った実験では、症状が悪化しなかったうえに、
 損傷した肺胞が再生されたことがわかった」という実験の結果です。

オールトランスレチノイン酸は、ビタミンAの類似体です。
これらは肺胞の隔壁形成と分岐形態形成のために必要とされています。
ネズミをムギュっとつかんで、レチノイン酸を毎日おなかに注射してみたようです。
ですから、これが治療薬になるまでの過程は、
先日「治験ってなんだ」で書きました。
http://unyunenemama.blogspot.jp/2015/08/blog-post_10.html
まだ動物実験の段階です。

美容でお馴染みの物質、ということはお肌に良い物質です、
珍しくも、希少でも、特に高価でも、危険でもない物質ということです。
なんかいいものがあるみたいですねえ、なんて変な記事になってしまいました。
ただ、肺の中がコラーゲンとか、お馴染みのもので出来ていたので、
なんとかならないのかな、と思って調べてみました。

そして研究者は、レチノイン酸での治療の後に、エラスチンを投与することは
より細胞の生存率を上げることを見つけた、と言います。
肺気腫になる要因のひとつに、エラスチンの破壊があります。
エラスチンは肺の弾力性や収縮力に必要な物質です。
このエラスチンも美肌成分で検索すると出てきます。
コラーゲンの仲間のようなものです。
これらは40才を過ぎると体内での量が減ってきますので、
見た目のシワもそうなのですが、肺も元気じゃなくなるのですね。

見た目の若い人は長生きをする、とよくききます。
見た目が若いというのは、肌がぴちぴちしている、ということもあるでしょう。
内臓に栄養を行き渡らせて、それでもあまると、皮膚にくるのでしょうから、
皮膚が健康なら、内臓も健康なはずです。
最近は「個人の感想です」と書けば、テレビでさえ何を言ってもいいようです。
そのうち「なんかこれ飲んだら、肺が元気になったみたいで・・・」
なんてCMが流れるかもしれませんね(笑)

現在、肺気腫などの肺疾患では、治療法は多くはありません。
かといって、エラスチンなどのサプリは市販されていますが、
それが即、肺を修復するかはわかりません。
ネズミの実験では大量に投与してみますから。
まだ、サイエンスの世界での成果なので、医療まで降りてくるのを待ちましょう。
その前に儲かると思った誰かが飛びついてくるかな。
研究がすすみますように。

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