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2015年9月28日月曜日

非結核性抗酸菌症の講座があります

同じ病気でブログを書いている方が書いていました。
この方の情報です。
http://xmxjq.hp2.jp/glype/browse.php/Oi8vYW1l/YmxvLmpw/L3N1bWly/ZS15dS15/YS9lbnRy/eS0xMjA3/NTM3NjM0/NS5odG1s/b5/

東京都清瀬市にある複十字病院の先生方が講演をします。
この病院のホームページです。
http://www.fukujuji.org/

これはこの講演のちらしです。
http://www.fukujuji.org/pdf/150918.pdf
10月17日 午後2時から 西武池袋線「清瀬駅」前 清瀬アミューホール7階
患者さんの代表も、お話に参加するようです。

東京近郊にお住まいの方は参加できますね。
とりあえずはお知らせまで。

2015年9月27日日曜日

死ってなんだ 

「もし私が死んだら・・」「そんは話するんじゃない!」
これが古くからの伝統的日本の家庭での会話でしょう。
私はどうも日本人的な考え方が好きではないので、
そんなに気にせずにこんな記事を書いてしまいますが、
タイトルを見て嫌な顔をする人も多いことでしょう。
人生の最終段階における医療について(なんて遠まわしな言い方と思いますが)
厚労省のアンケートがファイルになっています。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000035sag-att/2r98520000035sf3.pdf

ここでは最期の医療について全く話し合ったことがない国民(2179人)は56%。
一応話し合ったが40%、詳しく話し合ったは3%でした。
医師(921人)でもこの数字は大差なかった。
強制的に命を長らえる装置をつけてもらいたい、と回答したのは、
どの装置でも10%程度だった。

こちらの先生は「これから闘病に臨もうとする患者さんに対して、
生死について話すことは、日本人の儒教由来の生死観から鑑みると、
タブーに近いものがあります」と書いています。
http://pulmonary.exblog.jp/21492392/(有名なブログです、呼吸器内科の先生)
だから、急変した時に何も決まっていないことが多く、
これは社会問題にもなっています。
急変時どうするかを病院と話し合っておかないと、病院ではとにかく救命に全力をあげます。
意識のないまま、いろんな機械につながれて生き続ける、ということになってしまいます。

アメリカドラマ「ER」では、医師が家族に、延命措置を本人が希望していたのか、
聞くシーンがよくありました(みなさん危篤状態なので)
老人では、そんな話はしたこともない、という患者さんはいませんでした。
ほとんどの患者は、どうやって死にたいかを親しい人と話合っていました。
本人は延命を希望していない、という話を友人がしても、遠くに住んでいた子どもが来て、
「人工呼吸器をつけて」と言ってもめる、という話もありました。
アメリカでは本人の意思が最大に尊重されるということがわかりました。

日本ではどうなんでしょう。
残念ながら、本人が希望して、書面に残しても、その通りにならないことがあります。
日本の国会議員の生死観、生命観は石器時代のままですから。

こちらのような治療の仕方があるのですね。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13120786693

こちらのコラムは、大学病院でがんを診ている先生が書いています。
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=121462
タブーに挑戦しています。
「がんになると、がんで命が終る可能性が少々高くなります」と言い、
患者さんに遺言を書くようにすすめるのだそうです。
当然患者さんはびっくりします、なんで遺言?
しかしそれで、死というハードルが下がるのだといいます。
死におびえている人と、死ぬかもしれない病気の話をするのは骨が折れることでしょう。
よく「がんと聞いて頭が真っ白になった」と言いますが、
これでは話をするどころではありません。

まずは、人間いつかは必ず死ぬのだ、という事実を受け入れてもらわないと。
この先生はトライアスロンが趣味だという超健康体なのですが、
それでも「私も人間だからいつ死ぬかわからない」と言います。
がんになるのは健康な人ですからね。

そして「今の医学は長生きが勝者で、早死には敗者のような雰囲気です」と言い、
「日々ありがたい、と思えることが、そして希望がなにより大切です」と言います。

この先生のもうひとつのコラムです。
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=123010&from=popin
こちらでは「死は敗北ではなく、ひとつの区切りです。
その区切りまで、自分なりに納得のできる、
幸せを感じる人生を送ることができるかが大切です」と書いています。

この映画をご存知でしょうか「最高の人生の見つけ方」
ちょっと前の映画です、テレビでも放送していました。
病室で知り合った2人が、最高の余命を生きていく、という面白く、感動する話です。
子どもも面白かった、と言っていました。
まだ見ていない方はぜひ、おすすめです。

2015年9月25日金曜日

病気にかかっている人は癌になりにくい?

眉唾ものですが、個人的には私もそう思っていました。
個人のブログに書かれている話で、この人も証明は無理と言っていますが、
妙に納得できる内容です。
というか、やったぜ、というのが本音。
http://bloom.at.webry.info/201209/article_2.html
特に炎症性の病気がいいそうです。

私も以前に見つけた研究
「アルツハイマーの人は癌にならない、ガン患者はアルツハイマーにならない」
という記事を書きました。
これはちゃんとした大学での研究です。

昔毎日のようにテレビで騒がれた癌の丸山ワクチンというものがあります。
これは丸山先生が、結核患者にガン患者が極端に少ない、
ということで、結核菌から作った癌の治療薬です。
結核に対する免疫を利用した免疫治療です。
しかし、結核患者の寿命が短かったことから、癌にならなかった、
という説はこちらに書かれています。
http://medg.jp/mt/?p=2164
丸山ワクチンの素晴らしいところは副作用が全くない、ということです。
なので、効果もあまりない、という先生もいます。

平和ぼけ、ということばがありますが、
たぶん人体でも平和ぼけという状態になるのではないか、と私は思うのです。
だって癌は自分の細胞が変異して自分の体を攻撃している状態です。
ゾンビになった細胞が、周囲の細胞をどんどんゾンビにしていくのです。
暇をもてあました細胞が、なにやらイタズラを始めるのではないか、と思いいます。
その反面病気を持っていると、体内では適度な緊張状態が続きます。
本来の指揮命令がしっかりと伝達される軍隊のようです。

生物は生命維持が最大の重要課題です。
例えば、凍傷とは、寒さによって一番大事な内臓を守るために、
抹消の血管を閉ざすことによって生命を維持する、という作業で、
それによって手足の指に血液が滞ってしまい、指を失ってしまうのです。
人体は生命を維持するためのマニュアルを持っているのです。
しかしずっと使わないと、マニュアルをどこにしまったかな、というのはよくあることです。

人類はつい最近まで、常に死と隣りあわせで生きてきました。
25万年の歴史では、いつでも生傷が絶えなかったことでしょう。
そしていつでも自分の免疫力で傷を治し、生き延びてきたのです。
ですから、常時炎症と対峙している体では、危機管理は万全、
よほどの重病でないがぎり、体のシステムは正常に働くのです。
自分の体を攻撃するなんてくだらないことをしている暇はないでしょう。

アレルギーも自分の免疫が自分を攻撃する、という状態です。
寄生虫を持っている人はアレルギーにならないという理論を証明するために、
自分の体にぎょう虫を住まわせている研究者がいます。
ぎょう虫でアレルギーが治るのなら、やりたい、という人もいるでしょうが、
日本ではこのような治療は認可されないようです。

では究極クエスチョンです
 1.常になんか病気
 2.がんになる
どちらがいいですか?

最近のワイドショウーはがんになった有名人の話でもちきりですが、
やはりがんになったのは、とても元気で健康な人たちでした。
私はブログに治療を拒否する人のことを書きましたが、
彼らもやはりがんが見つかってから、数ヶ月治療をしないで悩んでいた、
と言っていました。
そしてやはりジョブズさんのように、もっと早く治療をすればよかった、と後悔している、
と言っていました。
お医者さんも、患者さんがなかなか言うことをきいてくれなくて、大変ですね。
先生は「治療をしましょう」と言っても、
患者さんが「待ってください」と言えば、待ってくれます。
しかし患者はここで「治療を伸ばしたらどうなるか、すぐ治療をしたらどうなるか」
ということをよく聞いたほうがよかったと思います。

2015年9月22日火曜日

肺炎球菌ワクチンってどう

呼吸器に慢性疾患がある人は、肺炎球菌の予防接種を受けた方がいいようです。
テレビCMをしている、無料の高齢者向けの肺炎球菌ワクチンは
ニューモバックスNP、23価肺炎球菌ポリサッカライドワクチンです。
23価とは、23種類の菌に効果がある、という意味です。
また任意で接種できる13価のワクチンもあります。

ニューモバックスの原価は4835円で、これを
各医療機関では6000~8000円で接種しているようです。
このワクチンは接種してから抗体ができるまでに3週間かかります。
接種した所が赤くなったり、腫れたり、熱をもったり、痛むことがありますが、
2,3日で治るそうです。
熱っぽい、だるいなどの症状が出た場合は病院に相談だそうです。

肺炎と一口に言っても、菌の種類はいろいろあって、
マイコプラズマ、レジオネラ、黄色ぶどう球菌、菌が不明なものまでたくさんありますが、
http://www.haien-yobou.jp/what_disease.xhtml
中でも肺炎球菌は全体の4分の1ほどを占めて、一番かかりやすい菌です。
ですから、この予防接種で、全ての肺炎を防げるわけではありません。
さらに先進国の肺炎球菌の種類が増えているので、23種類の菌に対応する
23価ワクチンが推奨されるようになったのです。
この23価で、80~85%の肺炎球菌に対応できるそうです。

23価の方が、沢山の菌に対応しているのだから、こっちの方がいい、
と思いますが、実は、13価の方が免疫が強くつく、と言われています。
http://www.kansensho.or.jp/guidelines/1501_teigen.html
23価にしたら、肺炎になる人が激減した、という報告は特にないようです。

アメリカでは、13価を接種して、その6~12ヶ月後に23価を追加で接種するのがいい、
といわれて、この方法がとられています。
これによって、13で免疫をしっかりつけて、
その後13価で足りなかった分を補うことで、予防効果を増強させることができるといいます。
しかし、短期で再度接種する安全性などが確率されていませんので、
日本ではこれが推奨されてはいません。
どうしてもこの方法で接種したい、という人は、日本でもできないわけではありません。
しかし、すべて自分の責任で、ということになります。
アメリカでの検証後、効果が確認されれば、日本も検討するんでしょう。
この効果を得るには、13価接種後、4年以内に23価を接種することが必要だそうです。

この13価ワクチンについては、重篤な副作用はまれで、安全だということです。
そして、13価はワクチン血清型による菌血症を伴わない肺炎球菌性肺炎を
45%、ワクチン血清型による侵襲性肺炎球菌感染症を75%予防したことが
報告されている。

小さい子に無料接種をしている肺炎ワクチンは小児用の13価です。
ヒブ、肺炎球菌ワクチンの接種効果で、年間1500件もあった子どものヒブ髄膜炎は
ほぼゼロに、肺炎球菌髄膜炎は年間300例が30件になったそうです。
http://www.f-clinic.jp/2014/04/post-82.html
さらに細菌性肺炎も80%減少。
そして重症の中耳炎も減少。
そのおかげで、抗生物質の使用を少なくすることができているそうです。

うちの子が小さい時は、ウイルス性のかぜかもしれないのに、
いつでも抗生物質を出す小児科にかかっていました。
今近所にある小児科の先生は、極力抗生物質は出さない方針なので、
はじめからこの先生だったら・・・と思うことが多いです。

肺炎の予防は、もちろん手洗い、うがいですが、もうひとつ、
歯磨き、というのがあります。

関連記事:歯ブラシを変えるだけで、病気が治る
http://unyunenemama.blogspot.jp/2014/06/blog-post_11.html
関連記事:肺の病気と歯周病菌
http://unyunenemama.blogspot.jp/2015/06/blog-post_7.html
関連記事:紅茶が歯周病を予防
http://unyunenemama.blogspot.jp/2014/02/blog-post_17.html

2015年9月20日日曜日

体重減少に対する食事 

本来なら、非結核性抗酸菌症の栄養管理、としたいのですが、
そのような記述がなかなか見つからないので、
今回もCOPDを参考にたいと思います。
COPDでは栄養療法を行うと寿命が長くなると言われていて、
症状の悪化を防ぐために大切だといいます。
高カロリー、高タンパクの食事が必要です。
栄養療法はできるだけ早期からはじめるほうがいいようです。

COPDでは体重減少が問題になりますが、それはNTMでもおこります。
COPDでは消費カロリーが増加します。
その理由はこちらに書きました。

体重60キロの人が安静時に必要なエネルギーは1600カロリーだとすると、
COPDの患者ではその1.5倍の2400カロリーが必要になります。
それは一回の呼吸で取り入れられる酸素の量が少ないので、
呼吸数が多くなるので、呼吸をするだけでエネルギーを消費してしまうからです。
こちらには2400カロリーが摂れる献立が書かれています。
http://mkyoto-hosp.jp/byoki/kokyuki_reha04.htm
メニューの量を増やすのではなく、
カロリーを増やす工夫がされています。

油を効果的に使う
  炒め物や揚げ物を取り入れましょう
  ご飯をピラフにするなどの工夫をします。
  マヨネーズはカロリーが高いので利用します。
  (野菜をマヨネーズでいためるとおいしい「キューピマヨネーズキッチン」で検索」)
  ほうれん草はおひたしより、ベーコンとバターでいためる。
たんぱく質を多くとれるようにします
  たんぱく質が不足すると筋力が低下して、呼吸筋も弱って呼吸が苦しくなります。
  量が食べられない時は、栄養補助食品を利用する。
おやつを食べる
  卵や牛乳でできているおやつは、たんぱく質もとれるのでおすすめです。
  プリン、ケーキ、菓子パンなど
  チョコレート、ビスケット、ヨーグルト、アイスなどもおすすめです。

しかし、ほとんどのケーキには植物性のホイップクリームが使われていますので、
その場合はたんぱく質は含まれません(原料は植物油です)アイスも同様。
スーパーで、牛乳から作られたホイップクリームを買うと400円くらいします。
これをホイップして小分けにして冷凍しておくと、毎日食べられます。
これに卵を混ぜるだけで、たんぱく質も摂れるアイスクリームが簡単にできます。
作り方はこちらに。
http://cookpad.com/recipe/3049270

カロリーは少ないですが、魚は良質なたんぱく質です。
これが手軽に摂れるのが、練り物、竹輪などはそのままでも食べられます。
竹輪の中にチーズを詰めればカロリーアップです。
卵と同じくらいの必須アミノ酸をバランスよく摂れるので、たんぱく質の吸収、
利用効率にも優れています。
http://www.kibun.co.jp/knowledge/neri/living/eiyou/
詳しくはこちらの紀文のサイトで。
卵は完全食品と言われるほど栄養満点です、ゆで卵を作っておくと便利です。

分岐鎖アミノ酸は、たんぱく質合成促進作用があり、筋肉の量を保ったり、増やしたりする
ために必要です、また、換気ドライブの改善効果が報告されています。
分岐鎖アミノ酸とは「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」です。
こちらにはどんな食品にこれらが多く含まれているかが書かれています。
http://www.karadakarute.jp/tanita/column/columndetail.do?columnId=225
竹輪にも含まれています(なぜか竹輪おし)

そのほか、簡単にできる工夫です。
・炭酸飲料のように満腹感を感じるようなもの、ガスの溜まるような食品
 (さつまいも)は避ける。
・汁ものははじめに食べない。
・食事の前には休息をとるようにして、楽な姿勢でのんびり食事をする。
・食事前に気管支拡張剤を吸入する
・腹式呼吸の方がエネルギーの消費は少ない。
・水分は取り過ぎないように注意する。
・食事は1日4~6回に分けて摂る。
・抗酸化物質、カテキン、抗酸化ビタミンも摂取するといいらしい。
・鉄分も忘れないで。
・呼吸筋の収縮にには、リン,カリウム、カルシウム、マグネシウムが必要なので
 積極的に摂るようにする。
 特にリンは、呼吸のために必要な筋肉、横隔膜の収縮力の維持に必要です。

これらのちょっとした工夫で体重を減らさないことができるようです。
たんぱく質の摂りすぎは、腎臓に疾患のある人には注意が必要です。
食事療法のほかにも、軽い運動をしておなかをすかせる。
(低強度の運動がいいようです)
食欲増進の漢方薬もあるそうです。

さてここまで真面目に書いてきましたか、ここで息抜き、
アメリカ人がなぜあんなに太ってしまうのか、という記事です。
それはもちろん太ってしまうものばかり食べているから。
これを食べればあなたも太れる(不健康に)、という食品を紹介。
http://karapaia.livedoor.biz/archives/52095509.html
カフェのクリームたっぷり乗ったコーヒーは20gの脂肪で、なんと500calもある。

関連記事;卵で免疫力アップ、風邪をひかない
http://unyunenemama.blogspot.jp/2015/06/blog-post_29.html
関連記事:非結核性抗酸菌症に貧血は大敵
http://unyunenemama.blogspot.jp/2014/02/blog-post_11.html

2015年9月18日金曜日

非結核性抗酸菌症で体重減少 

NTMで体重が減少する理由はまだよくわかっていないようです。
しかし、COPDである肺気腫での体重減少についての新聞記事がありましたので
ひょっとしたら同じような理由があるのかもしれないので、
参考までに書いておきます。
http://dd.hokkaido-np.co.jp/cont/health_news_manande/2-0017241.html

COPDでは7割で体重減少が見られるそうです。
そもそもCOPDとは何でしょう。
喫煙などによって、気管支の先にある肺胞という器官が壊れてしまって
酸素の取り込みが困難になってしまう病気です。
アメリカでは死亡原因の第4位になるほど患者が多く、
仕事が出来なくなる病気の第2位(1位は心臓病)でもあります。
COPDはタバコが原因ですので、常に肺がんの心配がつきまといます。
感染症であるNTMではそのような心配はあまりありませんが。
COPDの患者の50%は診断されてから10年ほどで命を落とすという厳しい病気です。
ではこのCOPDで体重が減少する原因です。

1.COPD患者は、呼吸が荒くなり、安静時エネルギー消費量が15~25%増加する。
  健康な人では呼吸運動に消費するカロリーは1日150cal。
  しかし呼吸数が2倍になると、消費カロリーは4倍(600cal)
  呼吸数が3倍になると、10倍の1500calが必要になることもある、といいます。
  だから、今までと同じ量を食べていても足りないのです。

2.肺に空気が溜まるために(完全には息を吐き出せないから)
  横隔膜が下に押されて、胃が圧迫されて、いつも満腹感を感じてしまう。

3.息切れのため、食事を摂るのが困難になるから。

4.血液中の腫瘍壊死因子と呼ばれる物質の濃度が増加するから。
  (タバコによる全身の炎症を攻撃する物質)

5.運動をすると息切れがあるので、運動量が減ることで食欲不振になる。

6.ホルモンのバランスが崩れ、たんぱく質の代謝が悪化、
  そのため骨や筋肉(大腿筋力低下など)が減っていくので。

7.抹消筋機能不全(たぶん酸素が足りなくて)によって脂肪が減少。

8.全身的な酸化ストレスで全身的に炎症がおきてしまうから。

9.食事によってお腹が大きくなると、横隔膜が上に押されて、さらに呼吸が苦しくなるから。

10.気分が落ち込んで食欲が低下してしまう。

11.体重を減らす血液成分のひとつ「TNF-a」という物質が増え、
   体重を増やす脂肪組織から分泌されるレプチンという物質が減少していることが
   知られています。

12、炎症性サトカインは代謝亢進だけでなく、摂取抑制因子としても働くから。

13.薬の副作用で味覚障害がおこることがある。

14、安静にしすぎる、食事を摂らなくなることにより、さらに筋肉量を減らしてしまって、
   食事に必要な筋肉までも失ってしまうことがある。

全身性の炎症はたばこが原因なので、非喫煙者にはあてはまりません。

COPDの治療は、まず禁煙することです。
COPDはかなり過酷な病気なのですが、診断後でも、
禁煙できる人は半分にもならない、と言います。

次回は体重減少の対策を書きます。       

2015年9月15日火曜日

海外のたばこパッケージが怖い   

タバコの害なんて今さらね、と思うのだが、
日本のタバコのパッケージが美しすぎます。
世界の常識とはかけ離れている。
外国のタバコには、こんな気持ちの悪い写真がついているのが常識なのです。
本当に気持ちが悪いので、見るときは注意してください。
http://matome.naver.jp/odai/2138579129498309101?&page=1
この話をバイト先で学生にしたら
「へ~そうなんですか」という反応。
あれ、みんなが知ってるんじゃないんだ、と思って今回書いてみました。

WMA世界医師会がたばこの危険有害性について声明をだしている。
http://www.wma.net/en/30publications/10policies/h4/
その中で、タバコのパッケージに、健康への悪影響に対する警告文と絵が必要、
と書かれています。
日本のタバコには小さな字で健康に悪い影響がある、みたいなことがこそっと書いていある。
私も絶対に写真が必要だと思う。
海外のタバコには、肺がんになった肺の写真や、病気で苦しむ人、
酸素マスクをする子ども、手術の写真など、悲惨な写真がパッケージに描かれている。

アメリカFDAのサイトには、たばこのパッケージには、
絵によって健康被害を警告するように、と法律で決められた、と書かれています。
さらに、法律に基づいた次のような警告文が必要だ、とも書かれています。
そのままコピーしました。
  • 警告:タバコは中毒性があります。
  • 警告:タバコの煙は、あなたの子供に害を与えることができます。
  • 警告:タバコは致命的な肺疾患を引き起こします。
  • 警告:タバコはがんを引き起こします。
  • 警告:タバコは脳卒中や心臓病の原因となります。
  • 警告:妊娠中の喫煙は赤ちゃんに害を与えることができます。
  • 警告:喫煙はあなたを殺すことができます。
  • 警告:タバコの煙は非喫煙者に致命的な肺疾患を引き起こします。
  • 警告:禁煙は今大幅にあなたの健康に深刻な危険性を低減します。
日本のタバコにも、これくらい具体的に書いて欲しいものです。

中学の保健の教科書に「喫煙と健康」という章があるのですが、
「たばこの害について、正しい知識を身につけ、喫煙しないことが大事です」だなんて、
なまぬるい!こんな柔らかい表現じゃダメです。
上に書いたFDAを見習わないと。
美空ひばりさんはタバコの吸いすぎで間質性肺炎で呼吸不全となり亡くなっているそうです。
COPDはタバコ病とも言われ、肺が壊れて呼吸ができなくなる病気。
COPDは間質性肺炎をひきおこします。
肺炎とはいえ、余命を宣告される怖い病気、こういうことを教科書に書いてほしい。

日本の喫煙率は3割ほど。
しかし喫煙者の8割はタバコが1000円になったらやめる、と答えているという。
http://blog.canpan.info/nfkouhou/archive/167
タバコの値段は、先進国では1000円位が常識。
タバコの税収は2兆1千億円ですが。
各調査では、肺がんなどの医療費、それに伴う労働力の不足、
タバコが原因の火事による損失はそれをはるかに上回る。

昭和40年代の日本の男性の喫煙率は80%もあったのだという。
私の父も、私の前でタバコを吸っていましたが、その頃はそれが普通でした。
タバコには4000以上の発がん性のあるものも含めた化学物質が含まれていて、
受動喫煙として近くの人の健康を蝕んでいきます。
私の父も、私が子供の頃に私の前でタバコを吸っていましたから、
私が今肺疾患で困っているのも、そこに元凶があるのかもしれません。

喫煙が原因でなる病気で、あまり知られていないのが、バージャー病。
受動喫煙でも発症する。
患者は日本に1万人ほどいるという。
四肢の末端の血流が悪くなって、最悪手足の切断、という怖ろしい病気です。
歯周病菌はニコチンが好きなので、喫煙者は歯槽膿漏にもなる。

私の上の子が幼稚園の時、兄弟ですごいアレルギーの子がいました。
兄は喘息でよく入院していたし、
その妹は小麦アレルギーで、ほとんどのお菓子を食べることができませんでした。
友達がケーキやクッキーを食べていても、
その子はおせんべいとおにぎりしか食べられるものがないのです。
私はそのお母さんと雑談をしていた時に、
「子どもの前でタバコ吸う人ってなんなんだろうね」
と言ったことがありました。
しかし、ある時、公園でそのお母さんがタバコを吸っているところを見てしまったのです。
あらら。
子どもが苦しむ姿を見ても、
タバコってやめられないんですね。

2015年9月13日日曜日

人は信じたいものを信じる 

どのような科学的な事実で説得しても、
結局人は信じたいものを信じるのだそうです。
こちらにはアメリカでの調査で、アメリカ人の3分の1は、
ダーウィンの進化論を信じていない、という結果です。
記事はニューヨークタイムズです。
http://www.nytimes.com/2014/07/06/upshot/when-beliefs-and-facts-collide.html?_r=0
人は神が創造したものでしたね。
ですから、信仰のあつい人の方が進化論を信じない人が多いのです。
科学的知識については、信仰のあつい人とそうでない人とには差は無かった。
科学的知識があっても、信じたくない物は信じない、
これが人間のようです。

調査では、支持政党よって、地球温暖化を信じるかどうかに差がでることもわかった。
ニューヨークタイムズの記事は「信念と事実が衝突した時」という題名。
信念と事実が異なった時、人は迷わず信念を選ぶようだ。

たとえば、3人の医師に診てもらったとしよう。
あなたはどの医師の意見を採用するだろうか。
私なら、自分が一番言ってもらいたかったことに近い事を言う医師の話を、事実と認定する。。
そしてその先生の言うとおりにするな。
人は自分に都合のいい話を事実として信じる。
これと似たようなもので、正常性バイアスというものがあります。

正常性バイアスとは、心理学用語で、災害や医療でもよく使われます。
人は予期しない事態に遭遇した時、これを今までの自分の知っている範囲内に
収めようとする脳の働きです。
つまり、非常事態なんてめったに起こるわけがない、だから今回も大丈夫なはずだ、と。
大きなストレスを回避するために、脳が持っている防御システムです。
心配症の人は、この働きが弱いため、小さなトラブルに過剰反応してしまいます。

こちらは日本気象協会のサイトです。
http://www.tenki.jp/suppl/m_yamamoto/2015/04/18/3081.html
災害時、すぐ避難が必要な場合でも、大丈夫だ、と思い込んでしまうことがあります。

私は病気持ちですが、自分がすごく悪くなるとは思っていませんもの、
そんなものです。
でも、病院にはちゃんと行ってます。

ここで、病気になったお医者さんのブログを紹介します。
やはり「なんで自分がこんなことに」とか、
「この後どうなるのだろう」とか「原因は何だったんだろう」と思ったそうです。
http://dobashin.exblog.jp/i50/1/
それから、私たちのように、まずネットで自分の病気を調べたそうです。
この先生も入院してから正常性バイアスが働いたといいます。
この正常性バイアスについて、先生はこう言っています。
「深刻な病気で今後予測困難な人には、ある種の福音として働くのかもしれない」
(福音・・神の祝福の知らせ)
一番下の3をクリックすると、過去の記事から時系列で読めます。

このブログでは、哲学書の話が書かれていたりするのですが、
理系の人がスピリチュアルなことを考える、
というのが不思議な感じがします。
前にジョブズさんの話も書きましたが、彼もちょっと病気の捉え方が変わっていました。
彼は自分に不思議な力があるように感じていたらしい、と自伝の著者は言っています。
ファンタジーが大好きな私には、不自由な体と自由な精神、
というのは無理なく理解できます。

2015年9月9日水曜日

患者学ってなんだ

実はそういう学問を教えている大学はないそうです。
ですから、通称のようなものでしょう。
患者の声を医療に生かす、ということです。
こちらには、田中先生の患者学の講演が書かれたサイトがあります。
http://www.ritsumeihuman.com/hsrc/resource/07/open_research07_059-088.pdf

田中先生は、白血病の患者の会を自ら立ち上げた方です。
その当時は、医者が患者の会を主催するというのに抵抗があったようで、
誤解を招かないために、公的な団体ということでNPOとしたそうです。

田中先生はアメリカに留学した時に、日本の患者さんと
メールで無料相談をはじめたそうです。
400人7000通をやり取りしたと言います。
メールの内容は、診療についてのセカンドオピニオンは1割程度で、
ほとんどが患者会のことや単なるおしゃべりだったそうです。
しかし患者さんにとっては頼もしいおしゃべり相手だったことでしょう。
これが田中先生の患者会の活動だった、と言います。
なんか面白い先生ですね。

患者会のはじめは、先生と患者の大学生2人だったそうです。
(彼はその後医学部に入ったそうです)
で、「何からはじめようか」と話した結果。
「集まって、ご飯でも食べて、少し話したらいいんじゃないか」ということになったそうです。
もともと白血病は入院期間が半年や1年と長いので、
病室でみんな仲良くなってしまうのだそうです。
それでこの患者会には会員名簿すらないそうです。

田中先生は、患者さんとよく「なんで死にたくないんだろう」と話し合うそうです。
病院で働いている人にはわからないのだそうです。
患者さんたちの気持ちの中には「忘れられたくない」
という思いがあるのではないか、と言います。
他にも、家族が心配とかいろいろあるそうですが・・・

また、患者さんは、思いを溜め込んでいることが多い、と言います。
言いたいことを先生に言えないのです。
看護婦さんは、自分には言ってくれますよ、というそうですが、
やっぱり言えてはいないそうです。
それで帰りに受付でぶちまけてしまったりするそうです。
これをどの医師にでも言えるようにしたい、と先生は言います。

患者会の重要なところは、患者の中から作り出したことばを伝える、
ということなのだそうです。
そうじゃないと、本当の気持ちが伝わらないのです。
こうでしょ、と言われて、そうですね、と言っていては何も伝わらない。
アンケートに丸をするだけでは足りないのです。
アンケートには、向こうが決めた言葉しか書かれていないのですから。

田中先生はこうも言っています。
「研究者の人が、患者さんの中にワイ ワイ入って、
何も目的を持たずに入って一緒に遊んでいると、
「あれ? 先生たちが言っていることと、患者さんたち言っていること違いますね」
とい うことで、
「そうなんだよ、理解してもらえないんだよ」
というところから 始まるのではないかというふうに思います」

ここを読んで思ったのですが、前回紹介した患者さんのブログには
たくさんのコメントが書かれていました。
みんな、ある医師に宛てたものなのですが、
その先生は患者学に興味がある、と書いていました。
きっとその先生は上に書いたような気持ちだったのだろう、と思います。
「ねえ先生、一緒に患者会やろうよ」
という人がいたら面白かったのに、と思います。
(上に貼ったサイトを読んでいただければわかります)
この先生が田中先生みたいに、変わった人かどうかはわかりませんが。

アメリカのNTMのサイトには「医師と信頼関係をもつことがこの病気には重要です」
と書かれています。
田中先生は私の行っている病院にいたようです、
なんかすごく親近感をもってしまいました。

うちの子は近所の絵画教室に通っていたのですが、
ここの先生が変わっていて、自分でも変人だと言っていました。
池田先生というのですが「先生と呼ぶな、池田と呼べ」と言うのです。
その時は、ホントに変人だな、としか思わなかったのですが、
今思うと「先生」と呼ぶと、それだけで、生徒と距離ができてしまう、ということを
この人は知っていたのだと思いました。
本当に人気のある、みんなに愛されている先生でした。
今では6~7人の生徒が、武蔵野美術大学で教師をしているそうです。
今でも銀座の個展には毎年遊びに行っています。

2015年9月7日月曜日

TOBYOってなんだ 

いろいろな病気の闘病記が共有できるサービスです。
http://www.tobyo.jp/
TOBYOは、闘病、って読むんだね、なんだろう、と思いました。

紹介だけはしますが、先日も書いたように、
重い病気の患者さんのブログを読むと、
気分がめいる方は、閲覧禁止です。
自己責任でお読みになってください。

ほかの患者さんの経過をどうしても知りたい、という方には興味深いサイトだと思います。

非結核性抗酸菌症もありました。
http://www.tobyo.jp/reference/1-2-1-0.php?Regist=1&keyword=%E9%9D%9E%E7%B5%90%E6%A0%B8%E6%80%A7%E6%8A%97%E9%85%B8%E8%8F%8C%E7%97%87&x=35&y=12

利用には会員登録が必要のようです。
サイトの初めての方へ、という所をクリックすれば、登録できるようです。
登録しなくても、闘病ブログは読めるようです。
ご自分のブログを参加させることもできるようです。
私は参加していません。

最近見つけた非結核性抗酸菌症のブログを書いていらっしゃる方が、
非結核性抗酸菌症の市民講座があった、という話を
書いていらっしゃいました。
今年の3月にあったようで、このブログ主様は大変興奮してそのお話を書いています。
http://ameblo.jp/k3maman/theme-10049303457.html
こちらからは、ブログのコメントか読めます。
http://ameblo.jp/k3maman/entry-12003558773.html
こちらで病院の先生が、患者学、という面白いことを書いているので、
次回はこれを書きたいと思います。

こちらはその講座のチラシです。
http://www.keioishikai.jp/contents/03shimin/vol26/kouza26.html
内容は・・・1.どんな病気なのか
       2、薬と副作用  
       3、患者さんの生活の質について
こちらの講座の資料です。
http://www.slideshare.net/hounamugun/ss-47696952
このような機会に遭遇できた方は運がいいですね。

2015年9月6日日曜日

薬を飲みたくない 

私もできれば薬は飲みたくないです。

しかし、薬飲みたくない、という患者に、
納得するまで時間をかけられる先生も少ないでしょう。
先生が絶対飲んだ方がいい、と思っても、
一生懸命説得する先生もいないでしょう。
それは後で「だって先生が・・」と言うような患者がいることが、原因だと思います。
それで大きい病院では、薬を飲むことを患者が同意した、
ということを確認して、パソコンの「同意」をクリックするようになっています。

医院の先生は、状態をみて、しばらく薬を飲んだり、やめたりする人は多い、
と言っていました。
8年も継続して飲んでいる人もいるそうです

SNSのmixiには「最近は元気だからずっと病院に行っていません」という人がいました。
私個人として、経過観察はした方がいいのではないか?と思います。
医院の先生は、初めて病院に来て、肺が真っ白の人がいた、と言っていました。
肺が真っ白って・・・そんなになるまで普通に生活できたんですね。

またmixiには「薬や検査はかえって具合を悪くするようだ」
という書き込みがありますが、
こういうのに感化されてしまう人がいたら、これは困ったことです。
最近週刊誌で、がん治療はしないほうがいい、という近藤医師(超有名な人)と、
普通の医師が対決対談をして話題になっていました。
近藤医師は「抗がん剤はきかない」「手術は命を縮めるだけ」「検査も不要」といいます。
近藤医師はいくつものベストセラー本を出しています。
テレビにも出演、慶應大学の医師だったということで社会的に信用されているようです。
(それで大学への批判も高まっているようです)
このような話を信じて、治療を拒否する患者さんに苦労する医師のコメントです。
https://www.m3.com/open/iryoIshin/article/332204/

治療を拒否するのは、頭の悪い人なのか、いいえ違います。
世界的な天才、スティーブ・ジョブズさんでさえ、
今なら治せると言われた初期の治療を拒み、
家族の説得も聞かずに、野菜しか食べない食事療法をしたり、
スピリチュアリスト(霊能者)に会いに行ったり、したようです。
やっと治療を受けようとしたのが9ヶ月後、
すでに手遅れだったようです。
そして彼の自伝本の著者は、後悔しているようだった、と言っています。

私のブログなので、こんなことも書けますが、
SNSにこんなこと書いたら、喧嘩を売ることになりますね。
私たちは、いろいろな情報を自分で処理しなくてはいけません。
先日紹介した患者の会の代表は、こう言っていました。
「情報を整理できない患者にとっては、沢山の情報は害になることもある」
しかし、ジョブズさんはアマタの情報を処理して新しいものを作る天才だったはず・・・
そんな天才でさえ、いざとなると、
なにか非科学的なものや、奇跡さえも信じてしまうのです。
彼が生きていたら、がん患者サポートに画期的な何かを作ってくれたのでは、
と惜しまれます。

2015年9月4日金曜日

副作用で投薬拒否 

非結核性抗酸菌症の薬の副作用については、
私もいくつか書いてきましたが、が!です。

副作用の書き込みにおびえて、薬を拒否する人がいる、
というのを最近読んで、私も少なからず責任を感じています。
先生は、副作用よりあなたの症状の方が怖い、とは言いませんよね。
どんな薬にも少なからず必ず副作用はあります。
薬局で手軽に買える市販薬でさえ、死亡例があるほどです。
http://healthpress.jp/2015/02/524.html

こちらは厚生労働省のファイルです。
http://www1.mhlw.go.jp/kinkyu/iyaku_j/iyaku_j/anzenseijyouhou/293-1.pdf
5年間で風邪薬、頭痛薬、などの市販薬の副作用で24人も亡くなっています。
報告されるような重い副作用は、市販薬全体では1220件。
風邪薬が一番多く404件、解熱鎮痛剤243件、
漢方薬でさえ132例も(漢方安全神話ってありますが、実際は違います)
民放では風邪薬のCMががんがん流れていますので、
このような話は放送されないでしょう。
NHKには、風邪薬の副作用で障害の残った人が出ていましたが、
何気なく飲んだ薬で、こんなことになるなんて、と言っていました。

副作用は、スティーブンス・ジョンソン症候群、間質性肺疾患、劇症肝炎などです。

報告するということは、病院にかかるほどの副作用、ということです。
市販薬で肝機能障害がおこっても、自覚症状がないために、
ほとんどの場合、病院にくる時点ですでに治療の手立てがないほど悪化しているそうです。
これ怖い。
病院で投薬をうけていれば、血液検査をするので、
早い段階で肝臓の異変には気がつくことができます。
この場合なら、肝臓は強い臓器なので、薬をやめれば回復するそうです。
自分で市販薬を買っている場合は、先生に報告しましょう。

間質性肺炎は、普通の肺炎とは違いとても危険な肺炎です。
これは漢方薬「小柴胡湯」でもみられます。
http://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1b01.pdf
この厚生労働省のファイルに詳しく書かれています。

私も咳が止まらない時、漢方はどうでしょうか、と先生に聞いた時に、
漢方でも肝臓悪くするよ、と言われました。
漢方なら副作用はない、と思う人は多いのかな、と思いました。

糖尿病でインシュリン注射は、今までは最後の手段でした。
私の父がそうでした「もう自分でインシュリンが出せないから注射する」と言っていました。
しかし、最近は、すぐにインシュリン治療を始めると治る、と言われています。
http://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20111005.html
(どんな場合でも必ず、ということではありません)
インシュリンを自然に分泌する細胞が、
ダメになってからインシュリンを注射しても治らないので、
この細胞が残っているうちに、早めにインシュリンの注射すれば、
今まで治らなかった病気が、治るというのです。
NTMの薬は、どの程度の症状で飲むと一番効果があるのかはわかっていません。
こういう風に、タイミングを変えるだけで効果が違う、ということもあるのですね。

私は最近、いたずらに怖がらせてはいけないな、と思うのです。
薬の副作用が出る人もいるのだけれど、
全く出ない人もいるのです。
病気というものは、お亡くなりになる人もいるのですが、この病気では、
元気でなんともない人もいて、その人の症状が重くなるとは限らないのです。
中には自然に治ってしまう人もいるし、病気になって40年、という患者さんもいるそうです。
薬を飲んで治らなくても、悪化を止めることができているのかもしれません。
もちろん薬で治る人もいます。
症状の重い患者さんの情報だけが注目されるのは
困ったことだ、と思います。

2015年9月2日水曜日

たばこ18才合法に反対します。

呼吸器疾患の患者です。
タバコは毒ガス、年が若いほど脳は中毒になりやすいのです。
こんな法律絶対反対、やめてください!!

吸い始めるのが若いほど、健康を害する確率が高くなります。
ヘビースモーカーになる確率も高くなります。
過酷な病気になって死ぬ確率が高くなります。

タバコでなる病気、間質性肺炎、余命5年。
COPD診断から10年で半数が死亡する。
バージャー病、手足切断。
咳が止まらないってどんなに苦しいかわかりますか?

初音ミクの「蒟蒻ゼリーを食べると死にます」若い人に人気のある歌です。
https://www.youtube.com/watch?v=N27a95NRtaI
この歌では「タバコを吸うと肺がんになって死にます」
と歌われています

うちの子供が、このニュースをきいて、この歌と同じだ、と言っていました。
初音ミクは若者に大人気のボーカロイド(歌手)です。
9月23日、ミュージックステーションに出演します、この歌は歌わないでしょうが。
たぶん、この子が歌う時だけ、すごい視聴率になるのだと思います。
私はいつ紅白に出るのかな、と楽しみにしています。

2015年9月1日火曜日

患者の会 

非結核性抗酸菌症の患者の会はないのでしょうか。
mixiというSNSには、患者さんが交流する場があるようです。
こういう場をコミュニティーというそうです。
http://mixi.jp/view_community.pl?id=2004294
会員にならなくても、ざっとは読めるようですが、コメントを書いたり参加するには、
入会が必要です。
私はこれはおすすめはしません。

前回のブログで紹介したメドピアを作った医師のブログでは、
海外の患者の会が紹介されていました。
ALSという病気の患者の会、「Patients like me」です。
https://www.patientslikeme.com/
「Live better together」一緒により良く生きましょう、と書かれています。
メンバーは35万人!?
英語なら世界中から参加できますからね。

このサイトが作られたきっかけです。
兄弟がALSという難病になり、彼を助けるために、世界中から情報を集めたい、
と願った兄弟が作ったコミュニティーです。
そして患者が自分たちで、健康データーの共有を組織化していったのです。
これはもはや、会社ですね。

患者の生活をよりよくするために、企業などに、このデーターを提供したり、
生活に必要な製品の開発に協力したりもしているそうです。
そして医師や薬品会社などとも連携して、
新しい治療法の開発のために活動しています。
なんと、FDAとも協力関係にあり、薬の副作用情報の提供もしています。
患者は会員になると、薬やサプリなどの情報にアクセスできます。
同じような症状の患者と意見の交換ができます。
また研究者も参加でき、研究の参加者を募ることもできます。
大成功した患者の会と言えるでしょう。
これだけの活動があって、やっと少しづつ治療が進歩していくのです。

こちらの患者の会は「悲嘆にくれている患者や家族に、最新の医療情報を
提供することで、生きるための勇気と希望を与えたい」と設立されました。
http://medg.jp/mt/?p=241
薬があるのに、薬が使えない病気なんて、つらすぎます。
この薬が一日でも早くみんなが使えるように活動しているそうです。
患者の会は、難病であればあるほど、心の支えになっているようです。

日本の患者の会では、発起人がひとりでがんばっている、
企業から寄付はうけない、というスタイルが多いといいます。
自民党のように腐ってもいけないけど、共産党みたいに頑固になる必要はないのでは、
とも思いますが。
さらに「政治的な活動はしない」というスタンスの所もあるようです。

メドピアを作った医師は次のように言っています。
「同じ病気を持っている患者さんにとって、周囲の患者さんがどのような症状を実感し、
 どのような治療をうけ、どのような効果を得ているのか、それを知ることは、
 切実な思いであることでしょう」
ほとんどの病気は、だいたい同じような症状を呈していくものですから、
このようなことは、どの病気にもあてはまると思います。

同じ肺の病気でも、間質性肺炎は、余命5年と言われることが多く、
肺繊維症なら、2~3年とも。
COPDは診断されて10年以内に50%の人が命を落とすと言われています。
多くの人がこのような経過をたどると、どのサイトにも書かれています。
しかし、いつも書いていますが、NTMに関しては、
菌によっても進行状況はさまざまですし、
(韓国にはあっという間に死んでしまう菌がありますが、日本にはありません)
タバコが原因であればその症状はまた違ってきます。
NTMでは、他の患者さんの状況が、必ずしも自分にあてはまるとは限りません。
重い症状の患者さんの話を聞いて、落ち込む必要はないのです。

はじめに書いたmixiですが、おすすめしない理由は、
患者の会ではありませんから、無責任なおしゃべり会です。
治療はひとりの医師に診てもらう、というのがこの病気の基本です。
でも、みんなで、この治療がいい、と盛り上がれば、やりたくなりますよね。
私は信じやすいし、絶対やりたくなってしまいます。
宗教なども、友人同士の会話形式で勧誘されると、入会してしまう人も多くなります。
「ほんと?」「ほんとだよ、すごくいいいよ」「じゃやあ私もやる」「私もいいと思うんだ」・・・・・
話がどんどん進むと引き込まれてしまいます。
それに掲示板やチャットはネット依存になりやすいです。
なので私はやりません。
ネット初心者の方は手を出さないほうがいい領域、と子どもが言います。

次回は日本で、あるがん患者の会の代表をしていた人の話を書きます。
患者の会というものは、とてもすごいものなのです。
国をも動かしてしまうほど。

関連記事:非結核性抗酸菌症、韓国のサイトがわかりやすい
http://unyunenemama.blogspot.jp/2014/01/blog-post_26.html