デラマニドという新しい抗生物質が世に出てもう3年もたつのですねえ。
50年ぶりの新抗生物質、と大騒ぎだったのに。
この薬が耐性結核を撲滅されるのかとおもいきや、
世界にはなかなか普及していないようです。
その原因は、登録している国が少ないこと。
日本、ドイツ、韓国、イギリスのたった4カ国。
同時期に出た「ペダキリン」の方がまだ多くの国で使われている。
しかし、これもなかなか普及していない、と国境なき医師団は嘆く。
http://www.msf.or.jp/news/detail/pressrelease_2610.html
このペダキリンが非結核性抗酸菌症に有効かもしれない、
という記事もありますが
http://pulmonary.exblog.jp/22826364/」まだまだのようです。
デラマニド治療にかかる費用は、日本では6ヶ月で414万円かかるという。
(たぶん保険無しの費用だと思う)
しかし、結核治療費については国からの補助があるそうなので、
日本の結核患者については治療できる範囲内だと思う。
ペダキリンについては、段階的価格設定というのがされていて、
価格は6ヶ月で11万~370万円かかる、と書かれている。
ちょっと幅がありすぎないのかな、よくわからないシステムです。
これら薬が高いのが、普及に陰をおとしている。
しかし、リヴァプール大学の試算では、もっとずっと安く設定することは
可能だという。
薬の値段なんてそんなものなのかもしれない。
初めは研究費が上乗せされて高価なので、
そのうちだんだん下がってくるのかもしれない。
大塚製薬は、結核基金などを使えば、価格を引き下げて使えるようにする、
という提案をして、普及を試みている。
http://www.msf.or.jp/news/detail/pressrelease_2797.html
しかし、まず登録されなければ、安くても使えない。
それに、結核じゃなくても安く使えるようにして欲しいものだ。
使える病気を増やす、ということも考えてほしいな。
たとえば非結核性抗酸菌症とかね。
ペダキリンの多剤性耐性結核菌に対する効果は有効性が高く、
フランスでは97%の患者が、この薬で治っている。
他の国でもその効果が実証されてきている。
今までのどんな抗生物質を使っても治らなかった患者が、
この薬によって救われている。
日本はデラマニド押しだから、ペダキリンは申請しないだろうけど。
デラマニドは大塚製薬。
大塚さんっていうJ党の国会議員さんいるし・・・
しかし、耐性菌で治療が困難な患者に一日も早く新しい薬が届くことを祈るしかない。
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