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2015年1月11日日曜日

中学の職業体験授業、仕事内容

うちの子はありえないくらいこき使われて、へとへとになって帰ってきました。
仕事の話をする娘は半泣きになっていました。
朝8時に家を出て、5時に帰ってきます。
9時から4時まで、ひとりでもくもくと袋詰めをします、手の皮がむけるまで。
同じ姿勢で立ちっぱなしなので、
パートさんに「慣れるまでは腰が痛くなるのよね」と言われましたが、
慣れる頃に職業体験は終ります。
あまりにもかわいそうなので、後半は休ませました。
これでは体験ではなく、児童労働でしょう、無給なのですよ、ひどすぎます。
おかげで子どもは「このチェーン店では一生買い物はしない」と言っています。
さらにパートのおばさんに「しょがないわね、私があとはやっておいてあげるわ」
などと言われ、本当にかわいそうでした。
この人は社員から「ババア」と呼ばれていたそうです。

東京なので、国立科学博物館や銀行なども受け入れてくれています。
ケーブルテレビの会社、動物病院、税務署、美容院、接骨院、スポーツクラブ、
消防署もありました。
担当者に「あんまり一生懸命働かないでね」と言われたりします。
友達はレストランで3時間しか働かないとか、児童館は子どもと遊ぶだけとか、
定休日があれば、その日は学校に行って自習だったり、
場所によってとても格差のある内容です。
老人ホームは、子どもにまかせられるような仕事がないので、
テレビでも見てて、と言われたそうです。
うちの子ほどのひどい職場は他にはないようでした。

学校によっても内容が違っていて、うちの子の学校は
先生が全部セッティングしているのですが、
知り合いの学校では、生徒に「自分で仕事を探しなさい」と言うそうです。
親戚にフジテレビの社員がいる子は、フジテレビで職場体験をして楽しかったとか。

うちのもう一人の子は、鉄道が好きなので、鉄道会社で職場体験をして、
電車の掃除をしたり、貴重な体験ができ、本当に楽しい数日だったようです。

時には、生徒が問題をおこすこともあるようです。
先生から話があったのは、その先生の以前勤務していた学校での話です。
男子生徒が「働きにきてやってるんだ」と言い、
あまりにも態度が悪かったので、その職場に後日、
本人と保護者、教師で謝りに行ったそうです。
すると「以後、職場体験はお断りします」と言われてしまったと言います。

授業の趣旨は、将来の職業選択のため、ということなのに、
それをアミダで決めるといことに、子どもは不満を持っています。
本当はニートを減らすため、なのですがね。

この体験授業は、阪神大震災をうけ、17年前から行われていて、
兵庫、富山で成果があったので、全国に展開したという。
http://www.myilw.co.jp/life/publication/quartly/pdf/82_03.pdf
しかしここに書かれている成果、というのが、統計でも調査でもない。
海外であれば、10年間の追跡調査があるのだろうが、
日本だからそういうものはない。
職業体験をうけた生徒の何割がニートや引きこもりになったのかが知りたいところです。
成果と書かれているのは「こどもの考え方にいい影響があった」とか
「保護者との話し合いのきっかけになる」のような抽象的なことばかりです。
しかし今では「14歳の挑戦」と言われ、全国で行われている。

ちなみに、うちの子がこの体験によって得たものは、
こんな職場で働く「はめ」にならないように、
勉強をがんばろう、という、学校の報告書には書けないような感想でした。
うちの子はすでにパソコンの資格を持っているのですけどね。

労働の喜びは、何と言っても「お金がもらえる」ことでしょう。
やはりニート防止には、学生時代にバイトをするのがよいのでは?
バイトで彼女ができたり、そのまま結婚したりもよくききます。
欲しいものを買う、という目的があって、働く、そうすると欲しいものが手に入る。
これが働く目的、働く喜びでしょう。

うちの子には「ニートなんて私は面倒みませんよ、ご飯たべさせませんよ」
と言ってあります。
仕事をしない若者が生きている、っていうことは誰かが面倒をみている、っていうことですよね。
英語のサイトでは、みんなが「働かない子どもの面倒をみるな」
と書いています。

この授業の趣旨と相反して、学校では「将来の夢」ということを、よく言われます。
「夢」でご飯が食べられるのはほんの数人でしょうから、
「夢」ではなく、現実を教えてもらいたいものです。
やりたい仕事ではなく、自分に出来る仕事をするのだ、
という現実をです。
そして、自分には何が出来るのか?という問いかけをすることが大事だと思う。
「夢」とか、もうやめてほしい、と子どもも言っています。

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