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2014年1月17日金曜日

抗インフルエンザ薬「ラピアクタ」海外の対応

日本では尾木ママがCMに出ていて
身近な薬のようなイメージをかもしだしているようですが
海外では全く知られていないし、ほとんど使われていません
少し使われた様子は後に書きます
海外では「ペラミビル」という名前ですが「Peramivir」で検索しても
22300件しかヒットしません
新しい薬のようなイメージがありますが、すでに耐性をもったウイルスも
見つかっています

アメリカで少し使われた話ですが
2009年に日本でも大流行したN1H1のパンデミックの時に
FDA長官は、緊急に国内での使用を認める許可(EUA)を出しました
口からの摂取ができないか吸入ができない重症の患者に適用されます
こちらに詳しく
http://translate.google.co.jp/translate?hl=ja&sl=en&u=http://www.plosone.org/article/info%253Adoi%252F10.1371%252Fjournal.pone.0040261&prev=/search?q%3Dantiviral%2Bdrug%25E3%2580%2580peramivir%25E3%2580%2580%26biw%3D1092%26bih%3D482
タミフル使用後に悪化した患者に「ラピアクタ」を使用した時に
「ラピアクタ」を使用しなかった人より、使用した人の方が死亡する可能性が高かったが
かなりの重症患者だったことを考慮するべきである
この時は「ラピアクタ」とタミフルの同時使用や
「ラピアクタ」の複数回使用もしたらしい
外来患者1000人に「ラピアクタ」1回投与か、タミフルかどちらかを使用した時
両者に効果の違いがなかった

2012年の記事ですが、アメリカで「ラピアクタ」(ペラミビル)の承認を
製薬会社があきらめた、という記事がでています
http://translate.google.co.jp/translate?hl=ja&sl=en&u=http://www.cidrap.umn.edu/news-perspective/2012/11/biocryst-may-drop-quest-us-approval-peramivir&prev=/search?q%3Dantiviral%2Bdrug%25E3%2580%2580peramivir%25E3%2580%2580%26start%3D10%26sa%3DN%26biw%3D1092%26bih%3D482
ここには、日本では数年前から承認されている
とも書かれています

そして2013年2月21日のBBCニュース
http://translate.google.co.jp/translate?hl=ja&sl=en&u=http://www.nhs.uk/news/2013/02February/Pages/New-antiviral-may-overcome-flu-resistance.aspx&prev=/search?q%3Dantiviral%2Bdrugs%2Bfor%2Bflu%2Buk%26biw%3D1092%26bih%3D513
6~7年後には、耐性のできない、全く新しい抗インフルエンザ薬ができる
と報道しています
ここでは「ラピアクタ」は名前もでてきません
この薬は「DFSAS」と呼ばれていて、世界中の期待を集めているようです

だいたい点滴というのが海外の医療事情では無理なのです
いつでもちょっと待てば近所の病院に診てもらえるのは日本だけです
以前このブログに書いた記事です
http://unyunenemama.blogspot.jp/2013/12/blog-post_27.html

私が「ラピアクタ」で気になったのは
この薬は点滴なので、抗ウイルス薬がとても早い速度で体に入り
感染部位に高い血漿中の濃度を提供する、というところです
それも5日分が1度に投与されます
アメリカの臨床でも他の薬よりも有効だ、という結果は出ていないそうですし
だったら、新しい冒険をするのは怖いです

CDCのホームページには「健康な人に抗インフルエンザ薬を投与する必要はない」
と書いてあります
そして投与するのは、(すでに病気で)重症化のリスクの高い人に限る
とも書かれています
イギリスの「Public Health Enland」にも同様の表現が使われていました
英米では薬に耐性ができないように使用を控え
パンデミックに対する備えをすることの方が重要のようです
海外では今もリレンザとタミフルが主流です

抗ウイルス薬を使うと、抗体ができないのか、小児科の先生にきいてみたところ
ウイルス自体が毎年変化していくので
一回かかった型のインフルにまたかかることになる、ということでした

関連記事:鼻にスプレーするだけのインフルエンザワクチン安全子供用
http://unyunenemama.blogspot.jp/2014/01/blog-post_18.html

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