これは、よくあることなのですが、
既存の薬(すでに発売されている薬)で、他の病気に使われていた薬が、
実はほかの病気にも有効だった、という話があります。
実はほかの病気にも有効だった、という話があります。
これは新しい薬が開発されたのとは違うので、見つかる、と書きました。
非結核性抗酸菌症でも、そういうことがないかな、と考えてしまいます。
でも、もしそういう古くて新しい発見があったとして、
その薬が、日本で(日本は本当に時間がかかるから)使えるようになるには、
どれくらいの年月(月日じゃないですよ)がかかるのでしょう。
アメリカFDAが、肺の病気「LAM」に既存の薬を承認した、
というニュースがありました。
アメリカで承認されたのは昨日なので、
この薬は日本の患者には当分使えません。
しかし、既存の薬ということは、すでに副作用の問題は少ない、ということです。
この「LAM」という病気は、30代の患者が多い、ということを除けば、
症状などは、非結核性抗酸菌症によく似ています。
しかし、原因は違います。
しかし、原因は違います。
リンパ脈管筋種症といい、
日本では難病認定されて(27年度から)、医療費の補助があります。
うらやましいですね。
今回FDAが認定した薬は1999年に腎臓移植の拒否反応を防ぐ薬として
承認された「ラバミューン」という薬です。
この薬が承認された試験では、
LAMの患者89人に12ヶ月、この薬かプラセボ(偽の薬)を服用してもらった。
ラバミューンを服用した人たちでは、病気の進行が遅かった。
そして、この薬の服用をやめると、プラセボを飲んだ人と同じように悪化していった、
ということです。
既存の薬は副作用が少ない、とさきほど書きましたが、
致命的な副作用がない、ということで、副作用はあります。
副作用は、口や唇の潰瘍、下痢、吐き気、のどの痛み、にきび、
胸の痛み、足のむくみです。
たった1年、たったこれだけの試験で承認されてしまうなんて、
本当にアメリカはうらやましい国です
良さそうだから使ってみましょう、というのはフロンティア精神(開拓精神)でしょうか。
一方現在日本でLMAの治療に使われている薬「シロリムス」はどうでしょう。
2006年~2010年に世界で薬の開発、有効性の試験が行われました。
その結果、この薬が肺の機能低下に効果があることが証明されました。
たぶん、この時点でアメリカでは治療に使われているのでしょう。
しかし日本で試験がはじまったのは2012年。
そして実際に治療で使えるようになったのは2014年7月。
遅いですね。
このタイムラグの間にも死んでしまう人がいるでしょうにね。
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