Translate

2017年10月14日土曜日

非結核性抗酸菌症でグレースビット

国立病院機構京都医療センターで、グレースビットが
非結核性抗酸菌症に効くかの臨床試験が行われた、
というファイルです
http://www.hosp.go.jp/~kyotolan/img/img/guide/medicalinfo/pulmonology/pdf/rinshou_01-1.pdf

こちらには、グレースビット(シタフロキサシン)が
MACの発育を阻止する効果が高い、と書かれています。
しかし治療データは世界的に乏しいため、
これからデータを集積していく、ということです。
すでに非結核性抗酸菌症の治療にも使われている、ということです。

グレースビットは第一三共製薬株式会社の製品です。
第一三共は世界に先駆け、2008年日本で発売しました。
http://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00054489
適応症は咽頭炎、喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、
慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、中耳炎、副鼻腔炎など。

グレースビットは細菌のDNAの合成複製を抑制し、
最近の増殖を抑える抗菌薬です。
グレースビットは他のニューキノロン系の抗菌薬よりも、
高い酵素阻害活性を示します。
http://xn--rbt9ni59fe5e.com/%E6%8A%97%E7%94%9F%E7%89%A9%E8%B3%AA/%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%93%E3%83%83%E3%83%88.html

副作用は、下痢軟便が高頻度にある。
ニューキノロン系はロキソニン、ブルフェン、オペンなどと同時に服用すると、
けいれんを起こすことがあります。
また、マグネシウム製剤と一緒に飲むと、吸収を阻害していしまいます。

注意として、耐性菌がでないように最小限の投与期間にすること、
と書かれているのですが。
既存の抗生物質は耐性菌が存在するわけですが、
既存の抗生物質でも、まだまだ治療ができるような病気に
この抗生物質をわざわざ使うのをやめたら良いのではないでしょうか。

効くから、と町の耳鼻科で、軽度な中耳炎にこの抗生物質を使う必要は
ないでしょう。
いろいろな抗生物質でも治らなかったら、この抗生物質を使う、
という風にすればよいのではないでしょうか。
しかし、それでは、薬の開発にかかった費用が回収できませんから、
やはりどんどん使われてしまって、やがて耐性菌ができてしまう、
ということになりそうです。

ほっておいても治るような、命に関わることのないような症状に、
この薬を使うことがないといいのに。
抗生物質でしか治らない、難治性の病気の人もいるのにねえ。

0 件のコメント: