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2012年12月4日火曜日

非結核性抗酸菌症の治療効果 アメリカ医学雑誌より

Yousei Medical Journalから、実際に治療した患者の統計を紹介します
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2995975/

この内容は、日本の学界のファイルにも書かれていました
私は「MAC lung diesease」で検索して、自動翻訳しました
さて、薬を飲んだ患者のうち何人が治るのでしょうか

韓国サムスンメディカルセンターで2003年1月~2006年12月まで
行われた調査の結果です
のんだ薬はクラリスロマイシン、リファンピシン、エサンブトール
ストレプトマイシン(72人に4.5ヶ月)

治療をした96人中(平均年齢59歳、うち女性は56人)
微生物学的奏効率は79%、76人
つまり、なんらかの良い効果があった患者、と言う意味で、全員の菌が消滅したという
意味ではありません

72人の患者に平均24ヶ月薬の投与をした結果
・28人が副作用のため、薬を変更、このうち23人は6ヶ月後に視力障害や皮膚の発疹
 のためエサンブトールを中止
・10人は2ヶ月~4.2ヶ月のうちに、胃腸障害でクラリスロマイシンを減量
・5人はエサンブトール、クラリスロマイシン両方の副作用を経験
・8人は再発性喀血などで、外科的切除
そして喀痰培養転化陰性(痰から菌が出なくなった)は・・・6人
つまりしっかり治った人は6人ということです

副作用で撤退した人の割合が思ったより多いですね

日本のある研究では、この病気の患者の60%が病気の進行を示した
しかし、残りの40%では、平均28ヶ月の観察期間中、安定していたという
中には治療を必用としない患者もいる、という記載もあった
現実では、そうでない場合の方が割合としては6割と多い。
深刻な症状や、破壊的症状を示している患者は、すぐ治療を開始するが
無症状や、軽度な患者の治療をいつはじめるかは、最も難しい問題であるという

もうひとつ、日本の記事です
http://www.bitway.ne.jp/ejournal/so-net/1404100312.html
イギリス胸部学会が発表した臨床治験報告によるエビデンス
(エビデンスとは、ある治療や症状の対して効果があることを示す証拠や臨床結果)
2年間の化学治療の後、3年間の追跡の結果

75人が対象となった
リファブチン、エサンブトールによる治療が37人(REで表す)
それにイソノアジドを加えた治療が38人(REHで表す)

               RE        REH
途中で治療を中止    6人        7人
死亡                       3人
二年後に菌が陰性    7人        4人
再排菌(再発)       8人        2人
その後5年元気     10人(32%) 13人(43%)
               (31人中)    (30人中)

そのほかのサイトには
奏効率は50% 20%は再発する、と書かれていました
症状が出ている場合、無治療では死亡する
無症状では、無治療でも生存するが、ある例では症状が進行する
再発後、二次薬が使われたり、4種類以上の薬の使用の結果は悪く
多くが副作用から治療中断となる

患者が治療中にバスルームなどで、繰り返しMAC生物を吸い込む時は
抗生物質治療の有効性が低下することがある

抗菌マスクをしてお風呂の掃除をする必要があります。

海外では、クラリスロマイシンの高用量での治療は低用量より有意に有効であった
という記述がありましたが
日本の厚生省は、1日1000ミリグラムの投薬は承認していないということです
英語で検索すると、このような内容がよく書かれています
海外では、この治療での成功率なども説明されるのでしょうか

私は投薬の前には、どうしますか?と聞かれました
どう、と言われても、なにもわからなかったので、とりあえず飲んでみました
逆に、悩まないで飲みはじめられてよかったかもしれないですが
副作用が出たら、どうするんですか、ときくと
「薬をやめて、飲めなくなります」
ということでした、シンプルですね
日本でも患者の追跡調査をして統計を公表して欲しいですね

私の症状は、1年ほど咳をしていて経過観察でした
痰から菌が出なかったので、診断が確定しないので
薬が出ない、と言う状態でした
ある時風邪をひいて、咳で夜も眠れないほどになってしまいました
いつもの病院は予約制なので、近くの小さい病院で、普通に風邪の薬をもらって
2週間飲んだところ、あのしつこかった咳が止まりました
ニューキノロン系の抗生物質でした
でもⅩ線画像には変化は無く、一時的にせきが収まっているだけだということでした
症状は、中期の後半くらいだということです

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