腸の中を守る働きを「腸管バリア機能」といいます
食べ物と一緒に体の中に入ってくる、細菌やウイルスと
腸内の悪玉菌が作る有害物質などから、腸の内側を守る防護機能のことです
今まで乳酸菌の働きは、腸の中のよい菌を増やすこと、とされてきましたが
最近の研究では、この腸管バリア機能が注目されています
私のように抗生物質を飲んでいると、腸内の菌を減らしてしまいますが
ただでさえ、年とともに、老化で腸内環境は悪くなっていくのです
これを何とかしよう、と最近話題になっているのが
「LB81」という乳酸菌、そう「明治ブルガリアヨーグルト」です
なんだ、ずっと前からあるじゃないの
最近、明治とフランスのパスツール研究所の研究でこの菌のバリア機能がわかりました
http://www.meiji.co.jp/yogurt-forum/academy/joint_research_03.html
さらにこの乳酸菌は、免疫機能にも働きかけるという効果も見つかっています
スーパーで、どのヨーグルトにしようか、いつも迷っていましたが
もう迷わなくてすみますね
そのほか、ポリフェノール(ケルセチン、ケンフェロールなど)にも
バリア機能を強くする働きがあることがわかっています
ケルセチンは、玉ねぎ、ブロッコリーなどに多く含まれています
腸内バリアを壊すものには、ストレスもあります
脳がストレスを感じると、体内でそれが伝達され、腸内の機能、免疫システムに
影響を与える、ということがわかっています
腸内バリアが壊れて生じる炎症により、いろいろな疾患が生じます
抗生物質によっておこる腸炎は「薬剤性腸炎」と言われます
症状などはこちらに詳しく
http://special.jspecialjapan.com/special12.htm
これら以外にもサッポロビールも乳酸菌の研究をしていました
旭川医科大学との共同研究でSBL88乳酸菌由来の機能活性物質「ポリリン酸」が
大腸表面に作用し、痛んだ細胞を保護し、腸のバリア機能を高めることを見つけたhttp://www.sapporobeer.jp/sbl88/research/
そしてこれを利用した炎症性腸疾患治療薬の開発をはじめる
来年、臨床研究が始まる予定だという
ハウス食品が研究するL-137乳酸菌は、加熱処理により、より強力な
HK L-137乳酸菌へと進化し、これの免疫活性化力は、他と比較して
ずば抜けている、とされています
http://health.housefoods.jp/hkl-137/secret/02.html
これを商品にしたのが「ラクトプランL-137」です
乳酸菌には、これら菌種のほかに、生菌と死菌というのがあります
生菌は冷蔵庫で保存する必要があるものです、安定性に欠けます。
死菌というのは、死んではいますが、菌の細胞壁や菌体成分の作用はありますので
乳酸菌の働きはあります
しかしすでに生物ではないので、まあそこはおとなの事情とでもいいましょうか・・・
乾燥粉末でも、菌が生きているという商品はあります
乾燥させる方法には、噴霧乾燥、凍結乾燥、真空乾燥、ドラム乾燥などがありますが
フリーズドライが、菌の生存率が一番高いそうです
こちらのファイルでは、カプセル化ビフィズス生菌がいろいろな病気に有効だった
と書かれています、興味深いファイルでした
https://www.sbj.or.jp/wp-content/uploads/file/sbj/9008/9008_yomoyama_2.pdf
さて、どの乳酸菌にしましょうか
関連記事:ピロリ菌で貧血になる、ヨーグルトが効く
http://unyunenemama.blogspot.jp/2014/03/blog-post_28.html
関連記事:抗生物質の使用がなぜ免疫を低下させるのか(プロバイオティクス)
http://unyunenemama.blogspot.jp/2013/11/blog-post_29.html
関連記事:プレバイオティクスが免疫を強化(プレバイオです、打ち間違いではありません)
http://unyunenemama.blogspot.jp/2014/04/blog-post_23.html
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