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2019年10月6日日曜日

日本は台風死亡者をゼロにできない

できないというより、やる気がない。
国の中央防災会議が2010年4月にだした、1934年の室戸台風級
(上陸時の中心気圧911ヘクトパスカル。最大風速60m以上)
が東京湾を襲うことを想定した被害シミュレーションがある
それによると、台風の高潮による死者は最大7600人。
浸水予想地域には約140万人が住み、家屋や商業施設に大きな被害が出る。
という予測をだしただけだった。
この当時はこの被害を出さないために、避難をする、という発想すらなかった。
さらに風の被害想定が入っていません。

2017年の中央防災会議では、大規模水害についての避難行動が策定された。
東京の江東5区の175万人の避難が必要になる。
避難は24時間前から開始。避難には5時間以上かかる、というが、
そんな短時間に避難できるはずがない。
この会議のお粗末なところは、
24時間前から避難を開始する、ということだが、
鉄道は22時間前には運行を中止するというのだ。
おいおい、しっかりしてください。
だれも避難できないよ。
東京の人口をどこへどうやって避難させるのか、もっと真剣に考えてください。

この会議は、巨大台風に対する水害の避難の想定をしたようです。
しかし巨大台風で発生するのは水害だけではありません。
水害にあいそうな175万人の避難しかしないつもりのようです。
残った住民は風の被害で死んでしまうかもしれません。
950ヘクトパスカルでほとんどの屋根が飛んでしまうのです。
伊勢湾台風は895ヘクトパスカル、最大風速75m。最大瞬間風速85m。
この前例があるのですから、これを最悪の基準として考えるべきです。
もうこんなすごい台風は来ないよ、という過信が死者をだすのです。

三陸では3,11と同じ規模の津波が繰り返されてきたのに、
その教訓が全く生かされませんでした。
台風で同じ轍を踏んではいけません。
江戸川区の防災地図には「ここにいては危険」と書かれています。
そう、洪水時、江戸川区にいたら死んでしまうのです。

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