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2020年6月3日水曜日

喘息(アレルギー)は新型コロナウイルスにかかりにくい

喘息を持っている人は新型コロナウイルスにかかりにくい、
という発表が国立成育医療研究センターからありました。
さらにアレルギー自体が新型コロナウイルスにかかりにくい、という話もあります。

国立成育医療研究センターの発表はこちらです。
https://www.ncchd.go.jp/press/2020/pr_20200602.html
中国、アメリカ、メキシコの論文解析からわかった、ということです。
COPDや糖尿病では重症化率が高かったのですが、
喘息だから重症になる、という証拠はなかったというのです。
この地域の喘息患者は人口の7.95%なのに対し、
新型コロナウイルスの患者の中で喘息であったのは5.27%だった。
つまり喘息患者で新型コロナウイルスにかかる人は少なかった、ということです。
当初呼吸器疾患がある人は重症化するから・・という話でした。
COPDの場合は高齢者や喫煙者が多いので、こちらは重症化のリスクが高いです。

喘息で常時咳が出る人は、外に出るのもはばかられる、
という状態でしたが、これからは大手を振って外出できますね。
「私かかりませんから」って。

喘息患者が罹患しにくい、というのはSARSでもあったそうです。
新型コロナウイルスはSARSの姉妹です。
 
新型コロナウイルスが人の上皮細胞に侵入する時に、
ACE2という分子と結合します。
喘息患者では、アレルギーの原因になるサトカインがACE2の生産を少なくしているため、
新型コロナウイルスに感染しにくい、と考えられています。
また、ACE2を増強するというサトカイン(インターフェロン)があります。
このサトカイン(インターフェロン)は喘息患者は体内で生産しにくいのです。
体内にACE2の少ない喘息患者は、感染させるためのACE2が少ない、
従って感染しにくい、という結論です。

これは日本での発表ですが、喘息といえばアレルギー性疾患です。
アレルギーを持っている人ではどうなんでしょうか?
海外のサイトではアレルギーも喘息同様に書かれています。
https://www.immunetolerance.org/news/2020/04/allergy-asthma-and-covid-19-susceptibility
アレルギー万歳!かもしれません。
うちの子どもは猫アレルギーなので、いいかも。

アレルギーでも先ほどのACE2の生産が少ないのだそうです。
だったらアレルギーを持っていると新型コロナウイルスに
かからないのかもしれません。
日本人のほとんどは花粉症ですから、それが患者の少ない理由かもしれません。
だったらACE2を少なくする薬でも作ったらどうでしょう?
感染予防になるでしょうか?それで喘息になっても困りますが。

アレルギーは、きれいにしすぎる結果広まった病気です。
だから日本にはアレルギーの人が多いのでしょうか。
発展途上国にはアレルギー症状はほとんどない、と聞きます。
ということは、発展途上国では新型コロナウイルスが猛威をふるうかもしれません。
花粉症はつらいですが、怪我の功名です。
今後アレルギーや花粉症の人の罹患率を調査してもらいたいものです。

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