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2018年11月26日月曜日

ACPアドバンス・ケア・プランニング

日本医師会でACPの具体策が示されました。
http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20171206_1.pdf
本人の意思を最大限に生かした尊厳のある死、という難しいテーマに、
ひとつの答えが出たようです。
形だけの延命はむしろ患者の尊厳を損なう、という意見があっても、
延命こそが医療だと信じる医療者も多いそうです。
しかし、医療資源が限らている現在、
患者の尊厳を損なう医療に資源を費やすよりも、
患者の望む医療に資源を振り向ける努力が費用である、と書かれています。
私もそう思います。

今後の日本は超高齢化社会になると言われてきましたが、
それが当初の予定よりずっと早く来てしまった、と書かれています。
2016年、ついに世界一の高齢化社会になったのです。
その問題のひとつが、本人の意思がわからないまま、
命が尽きるまで永遠に続く医療です。

本人の意思が確認できなくなるのは、認知症になってしまう人が多いからです。
また、容態が急変した時に、家族が救急車を呼んで、
病院に運ばれた時には、自動的に人工呼吸器やその他の機器が繋がれます。
これが本人の意思どうりなのかは別なのです。
75歳以上の人が意識を失って救急搬送された場合、
意識を回復するのは数パーセントと言われています。

こうしてICUのベッドが埋まってしまうこともあるそうです。
この人たちのほとんどは、意識を回復することなく、
そのまま老人病院へ転院していきます。
そして意識を回復することなく、何年も病院に入院するのです。

なぜこんなことになるのでしょう。
医療の進歩で、いったん消えようとしていた命を、
機械と薬で呼び戻すことができるようになったからです。
一時的に命が戻っても、すでに自分の力で生きていくことはできないので、
機械につながれ、脳も回復しないので、意識も永遠に戻りません。
病院の中には、機械を外して、本人の力で生きられる範囲で生きる、
という選択をしてくれる病院もあるそうです。

この対策として、高齢者は近くのかかりつけ医を持ち、
いざという時には、救急車を呼ばずに、かかりつけ医を呼ぶ。
そして、家で最期を迎える、という形を実現している医師がテレビにでていました。

世界の多くの国が持っている「尊厳死法」が日本にはないため、
日本では、人工呼吸器を外した医師が、捜査の対象になってしまう、
という事例が多発したそうです。
しかし日本の国会は動こうともしないため、厚労省でガイドラインが作られました。
それによると、何度も何度も意思確認をするとか、
記録を残すとか、細かく決められています。
最近はNHKで、人工呼吸器を外す場面が放送されても、
その医師は捜査されない、というように世の中が変わってきています。

100歳以上の人口は現在7万人、
それが2050年には13万人、2050年には53万になると予測されています。
そのほとんどは認知症で、車椅子か寝たきりでしょう。
孤独死が日常化するのかもしれません。
今の速度の対応では、場合によっては怖ろしい世の中に
なってしまうかもしれません。

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