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2019年11月11日月曜日

熱中症かと思ったら

熱中症では脱水症状を起こすので、
体内の水分が不足することで、血液がどろどろしてきます。
血栓が体のあちこちにできて、血栓症をおこします。
これを「夏血栓」とも言います。
脳にできれば脳梗塞、心臓なら狭心症・心筋梗をおこします。
目の血管がつまると、詰まった場所によっては視力低下や視野欠損をおこします。
片目の視力低下は気が付きにくいことがあるので、
たまに片目をつぶってチェックすることが必要です。

ふらふらする、意識がぼーとする、など熱中症かと思ったら、
脳の血管が詰まっていた、という場合があります。
でもすぐ治ったから、と言う場合には、一過性脳虚血発作が疑われます。
脳に血栓が詰まりかけて、治った、ということだからです。
血栓ができやすい状態であることから、
一過性脳虚血発作を起こした人の2割ちかくが、3か月以内に脳梗塞をおこす、
という怖ろしいもの。

熱中症と脳梗塞の症状がとてもよく似ています。
めまいや吐き気、頭痛、しびれ、ぶらつき。
年齢が若いと、医師が脳梗塞を疑わないため、熱中症と診断されて、
脳梗塞の治療が遅れたために、重い後遺症が残ってしまう、
という例が実際にあるそうです。
https://mainichi.jp/articles/20160713/k00/00e/040/230000c
この人は16歳でした。
3度の手術の後、奇跡的に一命を取り留めたそうです。

熱中症と脳梗塞、症状は同じでも、治療は全く違います。
熱中症では体を冷やしますが、脳梗塞で体を冷やすと症状が悪化する場合があります。
見分けるには、麻痺があるかどうかです。
脳梗塞の場合は、片側に麻痺がでるのです。
片側に力がはいらなくて、顔の半分がゆがんでいたり、
口に入れた水がこぼれてしまったり、これは脳梗塞特有の症状です。
熱中症になった時は、脳梗塞を頭の隅に忘れないようにしてください。
医師も間違えることがありますから。

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