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2019年11月20日水曜日

多剤弁用

世界中の問題だという、多剤弁用。
老人ホームでは、職員が薬の管理をしている。
1人で1回に飲む薬がカレーを食べるような大きいスプーンに1杯。
なんていう人もざらだ。いろいろな症状で薬が増えていくためだ。
そこへ食前の漢方もプラスされる。
よく肝臓が壊れないものだ、といつも感心する。

薬を6種類以上飲む人は、それ以下の服用の人より、
脳卒中、または全身性梗塞症の発症確率が高くなるという。
有害事象の発生は、1~3剤で6.5%。6~7剤では13.1%。
10剤以上では13.9%にもなるという調査がある。
85歳以上では、47%もの人が5種類以上の薬を服用しているという。
老人ホームでは食後に薬を飲ませるのだが、
この人はこの薬をいったいいつから飲んでいるのだろう、といつも思う。
たぶんずーっと飲んでいて、これからもずーっと飲むのだろう。

市販の胃の薬くらいなら、副作用は心配いらないだろう、
と思いがちだが、胃の薬にも副作用は存在する。
「H2ブロッカー」を配合した胃薬は胃酸を抑える薬なので、
胃酸を抑えすぎて、殺菌力が弱まり、食中毒の原因になることもあるという。

今芸能人の薬物事件が報道されているけども、
違法薬物でなく、医師から処方された薬で薬物依存になる人もいる。
睡眠薬や向精神薬などのほかに、鎮痛剤などでも起こりえる。
そうなると、医師が薬を減らすと、禁断症状で手が震えたり、
具合が悪くなって、結局薬をもとに戻すことになる。
医師は本人からの懇願によって、しょうがない、という感じで薬を出すようだ。
このような症状は数か月から数十年かけておこる。
知り合いに、薬の飲みすぎで肝炎になって入院した人がいたが、
薬を激減させて退院していきた。
その後なにも問題なく元気に過ごしている。
はじめから、そんなに薬を飲む必要はなかったようだ。

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