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2019年11月18日月曜日

熱中症の冷やし方

熱中症になったら、とにかくすぐに冷やす。
海外では、氷のどっさり入った水風呂に15分以上つかるのだそうです。
そこまで徹底的に冷やさないと助からないのです。
日本では本気でそこまで冷やすことがないので、
毎年千人近くの人が熱中症で亡くなってしまいます。
日本では太い血管の通っている所(首、わきの下、鼠径部)を氷嚢で冷やす、
霧を吹きかけて扇風機で風をあてる(気化熱で冷やす方が効率が良い)
濡れタオルをかてて、あおいで風を当てる。
などが体温を下げるために行われます。

病院では、冷却マットの上に寝かせる。
体に冷却パッドを張り付けて冷やすということも行われます。
他には、体の中から冷やす、という方法があります。
胃や膀胱に管を挿入して、冷却水で胃壁や膀胱壁を通っている血管を冷やのです。
この方法では冷却した生理食塩水を入れては出す、ということを繰り返します。
体の血液自体を冷やす方法としては、人工透析で血液が外部にある間に血液を
冷やして戻します。
最近開発され、臨床応用されている方法は、
血管内に留置したカテーテルの表面につけたバルーンの中に冷やした生理食塩水を
入れて、流れる血液そのものを冷やします。

早く冷やさないと、熱で体のあらゆる所に障害が出てしまいます。
横紋筋融解症というのがあります。
解けた筋肉の物質ミオグロビンが血液中に放出されて、それが腎臓に到達します。
尿細管閉塞をおこした腎臓は、急性腎不全をおこします。
こうして多くの臓器が損傷をおこし、
最後には多臓器不全で死亡します。

熱中症では、急性肝不全もおこります。
もう肝臓の組織が死んでしまい、機能していない状態なので、
この場合は生体肝移植や、人工肝補助療法で生還した人もいます。
人工肝補助療法を受けた15歳の男性は14日目に意識を取り戻しました。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjaam/22/6/22_6_277/_pdf

学校で熱中症の応急処置を、部活をする全員に周知徹底するべきです。
すぐに体を冷やさないと、取り返しがつかなくなります。
テニスの練習で熱中症になり、重度の障害者になってしまった子がいます。
見えない、話せない、食べられない、寝たきり状態です。
最高裁は県に2億3千万円の支払いを命じました。
ネットには熱中症で死んでしまった子の話があふれています。
そして、学校は裁判で負け、
6000万円レベルの損害賠償金が支払われています。
責任は学校にあるからです。

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