以前、抗体依存性感染増強について書きました。
https://unyunenemama.blogspot.com/2020/04/blog-post_0.html
これを念頭においたのか、現役クリニックの医師が
「新型コロナウイルスに2回かかると死ぬ」というYouTube動画を投稿しているそうです。
しかしこれは全くのデマです。
そういう事例が確かめられていないからです。
今後もそういうことは絶対におきない、とも言えません。
これも確かめられた情報がないからです。
実際にウイルスの中には、抗体依存性感染増強(以降ADEと書きます)
があるウイルスが存在します。
デング熱、エボラ出血熱、猫コロナウイルス(猫だけがかかる)などです。
特にデング熱では、2回目に感染すると、デング出血熱という重篤な状態になります。
これはデング熱に4つの違った血清型があるからです。
1の型にかかった後、違う2の型に感染すると、ウイルスは似ているので、
1の時に獲得した抗体がウイルスに結合します。
しかし型が違うのでこの抗体はウイルスを殺すどころか、
人のウイルスに効率よく接続させてしまうのです。
そのためウイルス量が多くなり重症化します。
このためデング出血熱を発症すると、当初は30%の致死率でした。
その後、輸血などの治療法が開発され、現在では1%という低さになりました。
それに、2回目の感染でデング出血熱を発症するのは1~2%です。
新型コロナウイルスに2回感染すると死ぬ、というのは暴論であることがわかります。
中には1回目でデング出血熱を発症する人もいますので、
ADEだけではない難しい問題もあるようです。
新型コロナウイルスに関してはまだわからないことが多く、
こうなると死ぬ、ということは何ひとつ確定されていません。
症状ですら確定されていないのです。
それなのに日本の厚労省が37.5度の熱、という発表をしたことで
熱はないけど具合の悪い人、が外出したせいで感染が拡大したようです。
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